EDGE

02EDGE MAGAZINE #02

Contents

緊急事態のライブハウスに訊く現在と未来、西日本ストリートパンクシーンを支える5つのライブハウス店主に聞く!!

高知CHAOTIC NOISE / 井上氏

益田STAY ALIVE / TAKURA氏

広島CLUB CONQUEST / ニッシン氏

福山MUSIC FACTORY / GENYA氏, 西田氏

高松TOONICE / Ikawa氏

地方ライブハウスの存在意義〜ライブハウス支援の在り方

ドネーションコンピレーションCDリリース〜CONCRE詰めコンピ

西日本PUNKROCK DJ's〜 DJ KAWAHARA氏(岡山)

WJP vol.1

2019年 1月 5日(土)
広島 CLUB QUATTRO

WEST SIDE PUNK MAGAZINE EDGE 創刊記念イベント WEST JAPAN PUNK
”WJP Vol.1”

●THE PRISONER(TOKYO)
●CRIKEY CREW(OKAYAMA)
●九狼吽(NAGOYA)
●SO-CHO PISTONS
●蟲酸
●ASPHALT
●NEVER AGAIN
DJ
○しくじるなよルーディCREW
○鉄太

開場/開演16:00 / 17:00
料金
前売 ¥3,000
当日 ¥3,500
※オールスタンディング
ドリンク別

販売広島クラブクアトロ
e+
チケットぴあ
ローソンチケット
エディオン広島本店プレイガイド
TOWER RECORDS広島店
DUMB RECORDS
お問い合せ広島クラブクアトロ
TEL:082-542-2280

01EDGE MAGAZINE #01

西日本豪雨災害への募金について

Contents

KO (SLANG) interview

MUNE (九狼吽) interview

TEENAGE BOTTLE ROCKET JAPAN TOUR 2017 report

景山潤一郎 (THE PRISONER) interview

西日本バンド対談「広島×岡山」JELLO(ASPHALT)×片山裕基(CRIKEY CREW)

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KO -SLANG- interview

photo:広島CLUB QUATTRO楽屋

札幌シティハードコア(S×C×H×C)をいち早く表明し、88年ハードコア・パンク・バンドSLANGを結成。札幌にライブハウス(CLUB COUNTER ACTION)、レーベルSTRAIGHT UP RECORDSを設立。札幌や北海道のバンドを中心にリリース。北海道のパンク~ハードコアシーンを全国レベルに押し上げた人物であり現在も様々なフェスやイベント、自身のツアー等で全国を駆け巡るバリバリの現役ハードコアパンクスでもあるKO氏。東北大震災の際のボランティア活動は後に大きな渦となり全国に拡散され、支援活動は現在も続いている。今回のインタビューは、2017年8月6日に広島クアトロにて開催されたイベント8.6.(eight six)のライブ後にインタビューを敢行した。8月6日の原爆の日に広島でSLANGがライブを敢行するのは今回で2度目。2009年広島で開催されたTO FUTUREに出演以来。ライブ終了直後にも関わらずインタビューを快諾頂いたKO氏~SLANGに感謝いたします。結成秘話から札幌シーンの成り立ち、現在の活動について語って頂きました。

今回エイトシックスに出演されたっていう経緯は?

経緯はね、田原さん(MOBSTYLES)と、俺ほら、ブラフマンと、ノックアウトっていうキックボクシングのイベントの曲やることになって、そん時に打ち上げで田原さんと喋ってて、 その中でエイトシックの話出て、「もし良かったら今度出てくださいよ」ってなって、その場で確定。ちょうど1年前かな。8/6に広島に行けるっていうのは

2009年くらいですよねto furureで8/6に広島に来たのって。それ以来の広島、待ってた人は多かったと思います。

だいたいスケジュールって飲み会の席で決まるよね。今回もその流れかな。

KOさんからみて、広島のパンクシーンでどう映ってますか?

やっぱ広島といえばガイ君。常に窓口で、バンドの先輩でもあるし、レーベルも店もやってて、気さくな人だしね。ずっとお世話になってるかな。シーンでいうと、結構地方って札幌とかもだけどミックスされてるよね、シーンが。HIP HOPとか、ハードコアも、バイカーとかさ。音楽にかかわってないカルチャーシーンとかも何か一緒にやったり。札幌でいうとパンクの歴史古いんでいろんなジャンルの人たちがさ、昔から何かやってる人たちにはリスペクトしてくれてるのよ。飲みの席でケンカが起きて仲裁したりとかで絆が深まったりしてね。広島ってさ、昔の話だけどパルコ前に結構不良が溜まってたでしょ。それやたら覚えてて、それに対してルーザーがさ、普通にしゃべったり、飲みにいった時も道端でホームレスっぽいおっちゃんとかにも声かけたりさ、それがすごい衝撃だったよ。

MUNE -九狼吽- interview

photo:浜松G-SIDE

この企画が決まった時にすぐに僕はMUNE氏にインタビューさせてもらおうと思った。なぜなら、日本を代表するハードコアバンド「九狼吽」のVoであり世界で1番有名なモーターサイクルクラブ「HellsAngles」(以下HA)のアジア初の支部創立メンバーでもあり、混沌としたシーンにどデカイハンマーで常に叩き続ける姿勢に惹かれているからだ。そして、11月某日、ハーレーで来広したMUNE氏に日本と世界、そしてハードコアについてDUMB RECORDSのNASS氏とともにいろいろ聞いてみた。

広島の印象ってなにかありますか?

原爆と平和の象徴的な街じゃないかな。 あとは、真逆で仁義なき戦いと僕ら世代だとBADBOYSかなw

広島のバンドシーンについてどういった印象がありますか?

名古屋や東京にない・・大阪でもない独特なハードコアの発展がある気がする。。 反戦!反核!ってイメージ

誰だって「NO WAR(戦争反対)」だと思うんです。ライブのMCなどで「戦争とは巻き込まれるもんだ」だと。巻き込まれる戦争に対しての巻き込まれないようにするにはどうしていくべきだと思われますか?

社会の仕組みを複雑化して難しくして、煙に巻いているのに気づけってことじゃないかな。結局は、戦国時代の国盗り物語みたいなことを王様たちがわからないように緩やかにやってるだけのことであって、それに気づけってことだよ。だって、一般庶民が隣の家の畑がほしいとかあっても、海を渡って大陸がほしいって規模にはならないじゃん。だから、結局国の規模で考えてる人たちがやりたいだけであって、一般庶民がやりたいことじゃないじゃん。百姓みたいな一般人の俺たちが洗脳されて「神風ーー!」って、言っちゃたりすんの。やばいよね。だから、仕組みがわかってたら一般市民になんのメリットもないじゃん。大東亜共栄圏だって、アジアが平和になって広島で普通に働いてる人はなにが変わる?名古屋で暮らしてる人のなにがかわる?なにも変わらないよね。戦時中、金属が不足して鍋や農工具とか武器に変えられたけど。。戦争に勝ったら鍋に蓋付けて返してくれたの!?って事

景山潤一郎 -THE PRISONER- interview

今や日本で最もアクティヴ、且つ一本筋の通った活動を続けるパンクバンドといえるTHE PRISONER!!そのリーダーであり唯一無比のヴォーカリストでもある景山潤一郎氏にインタビューを敢行。自身も何度も共演させて頂いているが、彼らのライブから学ぶ事は多い。年間約50本のライブを常とし、全国を駆け巡っている彼ら。彼の言葉からは確信的な言葉も多く、現在日本のパンクシーンが抱える問題点を見事に射抜いている。同じ想いのパンクスも、彼の言葉で少しでも霧が晴れるはずだ。パンクに限らず、全てのレベルロッカーに送る禁断のインタビュー!!!

近年の活動を拝見して、日本のパンクバンドの中で一番アグレッシヴでアクティヴに動いている印象があります。この原動力は何でしょうか?

活動的になったのは必然的でした。結成当初は既存のパンクに対してのカウンターを意識していたのでリリースは早くなり、ライブは多くなりました。当時、2006年頃、私達周辺のバンドはリリースペースは遅く、ライブもそんなに多くなかった。ツアーも仲間が居る土地にしか行かない閉鎖的な感じでしたので 全てを逆手にとって活動しました。やってみると自分達にあっていたというか、そのペースがマイペースになったのか、自然に流れました、息も顎もあがることはなく。ですから自ら自分のケツを叩き、メンバーを鼓舞し、 薪を組んで、鼻息荒くやってきたという訳ではないんですよ。いつのまにかこのペースになっていましたというのが正直なところです。 時代が違うから比較対象にな らないですが先輩バンドのザ・クラッシュやザ・ジャムも同じ様なペース、もしろもっと回転が早かったですから。あの当時より現代の方が情報や時代の流れは早いですから自ずと閃きや創作意欲も早くなるものだと思います。世に発表するツールは手軽にポケットに溢れているような時代ですから。この感覚は個人的な「ジャネーの法則」かもしれませんが。10年に1枚アルバムを出すバンドに対して「悪い」「愚か」とは決して思っていません。私達にはこのペースが自然なんですよ。ライブも年間50本はここ10年近くやってきてるんで。最早ルーティーンですね。究極のライヴ・バンドを目指していますから 笑

山口県でのライブが初という事だけど、西日本はこれで全県網羅したかな。 元々は潤一郎氏とギターの理氏は岡山出身という事ですが、岡山のシーンの印象は?また広島のパンクシーンについての印象も併せてお聞かせください

初山口最高でした。ありがとうございました。しかしあれですね、山口、広島、岡山…パンクのレベルが高い!意識もクオリティーも。で造詣が深い。ただ単に東京にメディアや会社が集中しているから情報や行動が早く、優れている様に錯覚、操作されているだけで、各都市と東京を比較するならば物事の完成度は負けず劣らずですよ。はっきりと断言できます。世界の中心はそのシーンの数だけあるという事をまざまざと見せつけられました。 岡山の印象…岡山で生活したのは生まれてから17歳ぐらいまでだったのでそれ以降の事は判りませんが、僕がパンクに目覚めた時はスキンヘッドが隆盛を極めていました。スキンヘッドは「族」としてPTAにも認知される程、暴走族などと同等に 族としての存在感を放っていました。ただ多くは学生で不良というよりお洒落な学生の暴力集団。そんな感じでした。クリッキー・クルーの名前は僕等みたいなチンピラ学生の間にも轟いていました。ロカビリー、サイコビリー、そしてモッドも居ました。勿論パンクも。ディメンテッド・アー・ゴーの初来日、グアナバッツの地元襲来でサイコビリーは出来たばかりのトライブでした。岡山では。ただそれらのトライブは音楽的な繋がりと言うよりギャングメンタリティな村社会、ヤクザ組織として機能している印象が強かった。クリッキー・クルー自体はそんな事関係なく活発で真摯な活動をされていました。一種のムーヴメントになっていたので周りを取り巻くスキンヘッドは急激に増加していました 。若さは激しさと暴力を好みますから。言うまでもなく自分もその中の1人、パンクの恰好して仲間と岡山駅前にたむろしている時は世界は自分達だけの物だとすら感じていました。ですから岡山の印象は今も昔もクリッキー・クルー。その一言に尽きますね。今ではサイコビリーのアニー等クリッキー・クルーの背中を見て育った良質のバンドが精力的で頼もしい印象もあります。広島の印象、広島初体験は16歳の頃、当時フォームしていたバンドで広島県福山市へツアーで行った時に激しい洗礼を受けました。綺麗なモホウクの頭両サイドに刺青が施されティアドロップ型サングラスで武装したパンカーがライブハウス入口付近に居て、しかもリハーサル前に。この上ない激しいインパクトでした。もう視界に入 っただけで負け確定。ラヴゲーム。最初の印象が極端に強烈すぎました。戦意喪失と言うか心の敵前逃亡と言うべきか。全力でライブはやったのですがインパクトも演奏力も、思い入れも桁違いで打ちのめされたトラウマがあります(笑)あの衝撃はクラッシャーバンバンビガロと高層エレベータの中で二人っきりで睨みあいになった時以上でした。現在の広島の印象は早朝ピストンズ、ネヴァー・アゲイン等、唯一無二の個性的で質の高いバンドが存在しているのが象徴しているとおり、良い傾向にあると感じます。楽屋でこれ見よがしにガンジャやコカイン並べて「僕やってます!」「僕、悪い奴です!」ってアピールする成人デビュー的な輩も居なければ、それに群がるパブロフの犬的な周辺も居ないし 、「ビッ」としてますよね、不良的で大好きです。 嗜むものは嗜むとして、しっかりと場所と時間を弁える本当の不良具合。そういった「おどれはダサイまねしくさんなよ!」って感じの空気が広島の特色だと思います。後は不良度数が高いのが男性だけではなく、女性達も高い。特に早朝ピストンズ周辺の女性達はなかなか居ないカッコ良さだと思います。

TEENAGE BOTTLE ROCKET JAPAN TOUR 2017 report

一地方から自分達の大好きなバンドを海外から招聘し、JAPAN TOURを敢行する。一見とてつもない夢のような話かもしれないが、広島在住でその夢を実現し、ツアーも大成功となった我々"SO-CHO PISTONS"と札幌のTHE KNOCKERS、個人のプロモーターとして日本のインディーシーンの流れさえも変えたであろうSET YOU FREEを設立し今も尚、挑戦を続ける、千葉氏との奮闘記を記したい。今後海外からバンドを招聘したいバンドや個人プロモーターが、少しでも参考になったり、背中を押せたらと思います。

西日本バンド対談「広島×岡山」JELLO(ASPHALT)×片山裕基(CRIKEY CREW)

広島の隣、岡山を拠点とし日本のスキンヘッズシーンを牽引するバンド、CRIKEY CREW。バンドのボーカリストである片山氏とは20数年前より親交があり常に前進する勇気をあたえてくれる面倒見のいい兄貴的存在である。バンドのみならず仕事からプライベートまでと話し出したらお互い止まることのない、いつもの会話を反映出来たら面白いかと思い対談形式で行わせて頂いた。たまたま居合わせたFRIARS"N"SNIFFERSのウッチー氏に進行役をお願いした。